4月になったので新生活が始まった方も多いかと思います。僕と同じPMOという仕事についた方もいるかも知れません。これからPMOの仕事をしていく上で不安を抱えていませんか?
『PMOの仕事をするとどんな大変なことがあるのかな?』
『未経験からPMOの仕事につくことはできるのか?』
僕自身、未経験のところからPMOの仕事に就いています。そのため、苦労した部分や活かせたスキルがそれぞれありますので記事にまとめます。
これから仕事をすすめる上で把握していると対策もできると思いますので、参考にしていただければ嬉しいです。また未経験の場合は中小のエージェントを利用する方いいです。
僕と同じようにPMOの仕事にチャレンジする方を応援したい!
目次
スタート地点
僕はIT営業の派遣社員として働いていたところから、PMOの仕事に転職しています。
大学でも化学を専攻していましたし、プログラミングの経験や知識はない状態でした。また仕事としても営業として働いていたので、システム開発経験もありません。もちろん業務上、取引先のエンジニアと社内SEとの間に入っていたため、概要は理解していたレベルでした。
概要理解する中で関連する専門用語や言葉についても触れる機会はありましたが、そこから深いレベルでの理解はしていませんでした。
用語の例を上げるとすれば下記のようなもの。
ざっくり理解していた用語達
・Azure Microsoft社のサービス
・SaaS ネット上のサービスを指す(買い切りのパッケージではない)
・PostgreSQL オープンソースのデータベース
・Zabbix 監視ツール
etc.
営業として扱っているサービスや取引先との会話で出てくる単語は頭に入っているものの、実際にどう使われているかはよくわかっていませんでした。取引先との会話をしていても詳細はエンジニアに確認する形で対応していたため、専門性を高める必要もなかったというのが本音です。
その言葉が何を指しているのかを把握できれば、仕事として成り立っていました。
正直全く、専門知識がない中でPMOの仕事をすることになったなっています。そのため、働き始めはやっていけるか不安もありました。一方で何も始まってない内から不安と戦うことが嫌だったので、全ては働き始めてから悩もうと割り切っていました。
苦労したこと
働き始めて苦労したことについて3点まとめておきます。
営業として働きてきたところと大きく差を感じた部分でもあり、慣れるまで時間がかかりました。おそらくPMOにチャレンジする人は同じようなところを感じると思いますので参考になればと思います。
開発モデル
一番最初にぶつかった壁はシステム開発モデルです。参画した案件ではアジャイル開発を行っていました。そもそもアジャイルって何?というレベルだったのでまずはそこからでした。
一緒に働いているメンバーに概要は教えてもらい、実際に目の前で動いていくので時間がたつにつれて理解はすすみました。それでも大枠の理解にとどまったと思っています。
そこで書籍を3冊くらい読み込むことにしました。『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』『エッセンシャルスクラム』『アジャイルサムライ』これらをチョイス。
特に『SCRUM BOOT CAMP THE BOOK』は漫画が差し込まれていてわかりやすく入門書としてはおすすめです。他2冊については分厚目のThe参考書なので、かなり苦戦しながら読むことになりました。
アジャイル開発とよく比較されるウォーターフォール開発についてもここで初めて触れることになります。ウォーターフォールについてはアジャイル開発の学習をすすめる中で理解が進んだ形でした。
開発経験がないのでシステム開発する上での当たり前のようなものは全く知りませんでした。そのため、業務外でも勉強するしかないという感じでした。
システムの理解や用語
次の壁はシステムの概要と用語のところです。
営業時代は表面的なシステム概要理解で問題なかったのですが、PMOになってもう一つ踏み込んだ形での理解が必要になりました。また連動して各種用語についても勉強することになります。
システム概要としては何がどう使われているか理解すること。サービス名となんとなくの使用用途を理解していたところでとどまっていたところから、このシステムにはどんなサービスがどんな形で利用されているか。そしてどこを変えるとどうなるかというところまで理解を深めました。
また用語については地道に用語集を作っていつでも見れる状態を作っていました。仕事中でも仕事外でも空いた時間を利用してこれってなんのことだろうと調べて行く日々を送りました。3ヶ月くらいである程度理解できるようになるので、いつも地道な作業をすることを心がけています。
営業として働いている中で聞いたことある用語が出てきたときには少し安心した感覚になったのを覚えています。
決裁者不在での対応
決裁者不在の中で仕事をすすめることも多く、最初はかなりテンパりました。
営業のときは社内で決裁者の判断を仰ぐというよりは、取引先への提案や要望対応が仕事でした。しかしPMOになって決裁者に確認や承認を取ることが多くなり、不在の場合どう立ち回るかを考えることが多くなりました。
常に決裁者のスケジュールを確認して、タスクや状況を把握。その上でどうすすめるかを常に考えるようになります。とくに全く捕まらない時期に入ると最初は絶望していましたが、一度コツを掴むとなんとかなると思えるようになります。
具体的には決裁者の不在が事前にわかっていれば、それよりも前にタスクを完了するように進めます。また時には代理で判断できる人の力を借りたりと、状況に応じて周りの人を巻き込んで仕事をすすめるすべをつけてきた形です。
決裁者が不在なことで全く仕事が進まない。そんな状態になることが日常茶飯事なことにびっくりしました。
活かせたスキル・経験
苦労した事があった一方で経験していた事やスキル活きた部分もありますので、3点にまとめます。これらは営業として経験していたからこそ、良かった点でもあります。
用語に触れていた経験
IT営業として取り扱っていたものがあるため、聞いたことがある用語が出てきたことは大きかったです。
PMOになって聞く言葉すべてが初めて聞くものだとより不安が大きくなったかもしれません。聞いたことある用語が出てきたことあるたびに、『おっ!知ってる!』となって安心感を覚えました。
知っている用語がガス抜きにも近いかたちで機能してくれたおかげで、絶望感持つことや終わりの見えない状態に途方に暮れるようなことはありませんでした。
営業としてではなく、IT用語を事前にキャッチして調べてしておくと業務への入り方はよりスムーズになると考えています。
新しい分野に挑戦する中で聞いたことのある用語に触れることは安心感が生まれ、精神的に助かりました。
資料作成
ExcelやPowerPointを利用して資料作成を行っていた経験も活きました。
提案資料を作成するためにPowerPointをよく利用していました。PMOになりより資料作成する機会は増えましたが、利用する機能に大きな差はないため、十分通用するレベルでした。
細かい部分ですが、会話した内容を絵や図に起こすということに関してはよりPMOの方が求められる印象です。そのため経験の中で培っていく必要があります。
またExcelについても同様です。Excelについては営業時代より関数を利用して作り込む事が多くなります。ネットで調べれば関数の使い方は簡単に出てくるので、基本さえ理解していれば問題ないです。
PMOは資料作成する場面が多いため、Officeソフトを使い慣れているとより業務に入りやすい
コミュニケーションスキル
いろいろな人とコミュニケーションをとっていたこともポイントでした。
まず営業として取引先のエンジニアに向けて提案活動を行っていたため、エンジニアとの会話という点では特に抵抗がなかったこと。また営業として人と人の間に入ることが多かったため、調整事慣れしていたこともあります。
PMOはプロジェクトの規模によって変動はありますが、基本的に沢山の人とやりとりをすします。またMTGの進行役になる場合も多いため、人から情報を引き出すことも仕事の一環です。人から聞いた情報を整理したり、理解したりすることも含めて、コミュニケーションスキルが求められるので営業の経験はかなり行きています。
さらにPMOは日程調整や両者の間に立って情報連携する場面が多くなります。そのため、もともと調整事を多く経験していると抵抗なく仕事ができます。
沢山の人と会話し、情報を整理する能力は営業時代から培われているスキルの一つです。
まとめ
元IT営業が未経験からPMOへ転職した経験をもとに苦労したことや活かせたスキルをまとめました。
苦労した部分についてはシステム開発に詳しくない場合は同じようにぶつかる壁になります。また活かせたスキルについては元IT営業としての観点でまとめましたが、営業以外でも経験を積んでいる方は強みになってきます。
未経験からPMOへ転職を考えている方は、中小のエージェントを利用することをおすすめします。大手のエージェントは経験者向けだと考えています。大手エージェントを比較している記事も参考にしていただければ嬉しいです。
これからPMOとして働く皆さんの参考になれば嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました。