フリーランスと会社員のメリット・デメリットを徹底比較

フリーランスになりたいと考えてても不安や心配があり一歩踏み出せない。

そんな方に向けて会社員とフリーランスの両方を経験した目線で両者を比較しまとめます。

個人的には報酬とキャリアを考えると個人事業主になることがおすすめです。特に同じIT業界で活躍されている方については転身も検討してみてはいかがでしょうか。

でんちゃん
でんちゃん

僕自身、メリットを最大限利用しながらフリーランスとして働いています。

前提

今回、フリーランスは自分自身と同じ様に委託契約をして、継続的に報酬が入ってくる場合を想定しています。そのため、月ごとに売上が激しく変動することは想定していません。

また正社員についてもインセンティブ制度はなく、毎月ある程度決まった金額が給料として支払われていることと。さらに得ている収入については平均程度であることを想定しています。

でんちゃん
でんちゃん

一口にフリーランスや正社員と言っても色々なパターンがあります。

報酬面の比較

まずは報酬面についてです。フリーランスの方が単価が高く、更に節税もできるために手残りが多くなる傾向があります。一方で確定申告をする必要があるので、手間は増えるかもしれません。

比較項目フリーランス正社員
手取り金額
節税対策
確定申告必要不要

手取金額について

会社員の場合、源泉徴収や社会保険等が天引きされた状態で口座に振り込まれることが一般的です。

一方でフリーランスの場合、基本的に天引きされるものはなく全額口座に振り込まれます。仕事内容や取引先によっても源泉徴収された状態で振り込まれる事はあるようです。

参考までにIT業界の例ですが、会社員とフリーランスとを比較すると報酬が2〜3倍になることも一般的です。

でんちゃん
でんちゃん

ボーナスはないですが、毎月振り込まれる金額が大きいのは嬉しいです。ただし、細かいことを言えば年金や健康保険は自分で支払う必要があります。

節税

フリーランスの場合、税金を計算する上での金額(課税対象)が売上から経費を差し引いた額になります。そのため同じ金額を稼ぐ正社員と比べると納税額が少なくなります。※注)経費の額にもよります。

ざっくりとですが、下記に年間300万円の個人事業主と正社員を比較します。下記図では税率20%としています。(所得税10%と住民税10%かかる想定で20%としています。)

フリーランスとして経費が100万あったとすると、課税対象は200万となります。税率20%なので納税額は40万。一方で会社員の場合は300万まるまる課税対象になっているので、税金は60万となります。

より正確な数字を見る場合は控除額も計算に乗せる必要がありますが、一旦ここでは割愛します。

※より厳密な数字を知りたい方は国税庁のページ等を御覧ください。所得税率についてはコチラです。
でんちゃん
でんちゃん

経費としてお金は出て言っているものの、課税対象が低くなり納税額が減るのは嬉しい。結果的に手元に残るお金が増えるのであればなおさら!

確定申告

フリーランスは確定申告をすることが必須です。会社員の場合は年末調整という形で申告している方がほとんどだと思います。

最近では、ふるさと納税や副業をしている方も増えています。それに伴い、確定申告している方も増えているかもしれませんが、ここでは年末調整している会社員の方を比較対象にします。

税理士の方に確定申告を依頼することもできますが、申告自体は必要となります。そのため、申告作業という手間が発生するという意味ではデメリットに当たるかもしれません。

でんちゃん
でんちゃん

確定申告が必要という意味では、事務作業が増えるとも言えます。手間は増えますが、引き換えに節税できると考えるれば等価交換かもしれません。

キャリア面の比較

次にキャリアについてです。会社員の場合、希望通りのキャリアを進めることは稀だと考えています。一方でフリーランスの場合、自分のキャリアを考えて次にどんな案件を取りに行くかを計画して進めることができます。

ただし、どうしても役職につきたい方は会社員として努力する方がいいです。

比較項目フリーランス正社員
希望の通りやすさ
計画性
出世×

希望の通りやすさ

会社員としては会社の都合上、人事異動が発生するケースも多く、全て希望通りに進むわけではないです。また異動の希望を出し続けて、やっと通ったという話もよく耳にします。

一方でフリーランスの場合、キャリアを踏まえてどんな案件を選択するのかを選ぶことができます。もちろんオファーする企業側も受け入れ体制があるか等の条件があったりします。しかし納得がいく形の案件をとことん探すことも可能です。

そのため自分の希望の通りやすさについては、圧倒的にフリーランス側が有利です。

でんちゃん
でんちゃん

自分のキャリアを見据えて案件を選ぶため、やりたくない仕事は受けなくても大丈夫です。また僕としては、転勤がないこともフリーランスで働く理由の一つです。

計画性

フリーランスであれば自分の希望の通りやすいが故に、キャリアの計画もしやすいです。

今後、どんな経験を積めば次のステップに行ったときに評価されやすいか。フリーランスとしてどんな経歴があればいいかを逆算して案件を選ぶことできます。そのため、自ずとフリーランスの方が高単価な案件へステップできます。

会社員の場合、会社都合で異動が発生することもあります。必ずしも自分の計画や意思に沿った形で進まないからこそ、計画通りに進めることには障害が多いです。

でんちゃん
でんちゃん

自分の意志と案件を照らし合わせて、進む道を決めていくことができます。

出世について

出世という意味合いであれば、圧倒的に会社員の方がしやすいです。係長、課長、部長等の役職が準備されています。努力すればある程度の役職につくことができるはずです。

フリーランスの場合、法人成りをすれば社長という肩書が手に入ります。ただし、出世という意味合いではないので、ここでは出世しにくいとさせていただきます。

またフリーランスとして委託され業務を行うため、常駐先での肩書がつくわけではありません。役職を就けたい方は会社員の方がいいです。

でんちゃん
でんちゃん

フリーランスの場合、部長や課長といった役職は手に入りません。法人成り以外には自分を「〇〇コンサルタント」等の肩書を作ることも可能です。

保障面の比較

各種保障については会社員の方が手厚いです。有給や育休など契約を継続したまま休みをもらったり、年金も厚生年金。そして福利厚生として住宅、資格取得等のサポートは整っていることが多いです。

比較項目フリーランス会社員
育休、有給など×
福利厚生×
年金国民年金厚生年金

育休、有給など

フリーランスには基本的に有給や育休はありません。月の稼働時間が決まっている場合は、帳尻を合わせさえすれば休むことはできるので有給に近いかもしれません。それでも有給という制度はありません。

また育休も取得したい場合は、仕事を止める必要があります。在宅勤務できる仕事も増えてきているので、育休はとらずに働きながらパートナーを手伝う選択もあるかと思います。

一方、会社員の場合は休みを取得することに関してしっかりと整備されています。ある意味、万が一が起きた場合の待遇は手厚いと言えます。もちろん休みの取りやすさは職場によると思いますが。

でんちゃん
でんちゃん

正直、育休がないのは羨ましいと思うこともあります。一方で自分で稼働時間を調整すれば、どうにでもなる今の働き方には満足はしています。調整しながら家族の時間も作れるのはメリットでもあります。

福利厚生

一般的に上記のような休暇取得も福利厚生に入るかもしれませんが、ここでは区分けさせていただきます。

家賃補助や資格取得に対する支援金、冠婚葬祭に対するお金等、生きていく中で起きる出来事に対する支援が用意されていたりします。特に大企業の場合はより充実した福利厚生があったりします。

一方で個人事業主の場合、福利厚生は全く無いです。もちろん会社が用意しているものなので、個人で活動する場合は誰かがなにかしてくれるわけではありません。

厳密には自分自身に対して福利厚生を適用する形になります。そのため、ほとんどの人は福利厚生を考えていないと思っています。

でんちゃん
でんちゃん

福利厚生は時に会社員が羨ましくなるポイントでもあります。福利厚生がないことで困ったことはないですが、あった方がなにかとできるのかもと考えたりもします。

年金

ここでは年金の詳しい説明は割愛しますが、厚生年金のほうが老後もらえるお金が多いです。

会社員の場合、会社に所属した時点で自動的に厚生年金になります。そのため、意識していない方も多いかもしれません。

一方ではフリーランスの場合は国民年金が適応されます。厚生年金より支給額が少ないため、確定拠出年金(iDeCo)を利用して、老後資金の準備している方もいます。

またフリーランスでも厚生年金に入る方法がいくつかあります。しかしほとんどが会社に所属するような形になるため、ここでは取り上げません。

でんちゃん
でんちゃん

資産形成は会社員よりもしっかり考える必要があると考えています。一方で手取りが増えることで資産形成に使えるお金が増えるというメリットはあります。

まとめ

報酬とキャリアを最優先に仕事がしたい方は個人事業主として働くことをおすすめします。特にIT業界では経験を積めばより高い報酬で案件を取得することが可能になります。

一方で役職に付きたい方や手厚い保障が欲しい方は会社員として働くことをおすすめします。

今回まとめた内容はあくまで傾向であり、全く違う環境になっていることもあると考えています。また正解を提示する記事ではありませんので、自分自身の考え方に沿った選択をしていただければと思います。

フリーランスへの転職を考えている方は各エージェントの比較をしていますので、コチラの記事をご覧ください。